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角膜クロスリンキング

円錐角膜という病気について

角膜が薄くなり前方へ円錐状に突出してくる原因不明の進行性の病気で、日本では約1万人に1人の有病率と推定されています。
多くの場合両眼性です。ただ発症タイミングは両眼同時でないこともあります。

進行のスピードには個人差がありますが、一般的には10代に気付かぬうちに発症し、徐々に進行して20代で初めて診断がつき、その後10~20年間進行が続いた後、ようやく進行が停止するという経過をたどります。
初期は通常の近視や乱視のように、眼鏡やソフトコンタクトレンズで視力を矯正することが可能ですが、進行すると"角膜の変形を伴う不正な乱視"が増えハードコンタクトレンズ以外での視力矯正が難しくなります。
さらに進行すると、角膜の突出が強くなるため物理的にハードコンタクトレンズが装用できなくなります。視力障害の程度によっては角膜移植が必要になることもあります。

進行してしまうことを少しでも抑制し生涯良好な矯正視力を保つためには進行が速いとされる10~20代の時期に進行抑制治療を行うことが有効とされています。
その治療法がクロスリンキング(Cross-linking)です。

クロスリンキングという治療法について

角膜クロスリンキング治療とは、2003年にドイツのSeilerらが開発した方法で、円錐角膜の進行を抑える方法として現在世界各国に普及しています。
角膜にリボフラビン(ビタミンB2)という薬剤を点眼しながら、波長365nmの紫外線を照射すると、角膜のコラーゲン線維強度があがります。
これによって線維の結びつきが増し、角膜変形が抑制され、円錐角膜の進行を抑えることが出来ます。

この治療法は現在までに世界中で20万眼以上行われ、日本では有効性と安全性が確認されており、アメリカでもFDAに承認されており、初期円錐角膜のスタンダードな治療と位置づけられております。

適応

  1. 現在も進行が続いている角膜変形疾患であること(主に円錐角膜)
  2. 角膜の厚さが規定値以上であること
  3. 妊娠中や授乳中でないこと
  4. 活動性のある他の疾患がないこと
  5. ご本人の意思

などをもとに担当医が総合的に判断します。

手術方法

麻酔には点眼液のみを使用します。
角膜の表面の上皮を取り除いた後、リボフラビンを浸したスポンジを何度か交換しながら30分間、角膜の上にのせて、リボフラビン溶液を角膜実質内に浸透させます。
角膜の一番薄い部分の厚さが400μm以上あるか確認し、紫外線照射を7分30秒間行います。
紫外線照射終了後は眼を洗って、連続装用のソフトコンタクトレンズを載せて手術終了となります。
術後はソフトコンタクトレンズを数日間は装用したままにし、点眼液をしばらく使用していただきます。

手術後の定期検査

手術後1週間、1ヶ月、3ヶ月、6ヶ月に定期検査が必要です。
手術時に角膜に乗せた「保護用コンタクトレンズ」は術後3日~1週間程度で角膜の表面が修復されたことを確認した後に医師が外します。術後検査では、通常の眼科診察に加えて、角膜形状解析、角膜内皮細胞密度、角膜厚等も測定して経過を観察します。

手術後の日常生活

  • 入浴・洗髪・洗顔
    手術翌日の診察後より可能になりますが、眼に水が入らないように注意が必要です。
  • スポーツ
    1週間後(水泳や激しいスポーツは1ヶ月後)から可能です。
  • お仕事
    翌日から可能ですが、眼にゴミが入りやすい場所や、人込みに行かれる場合は、眼にゴミなどが入らないように充分に注意してください。
    痛みや視力の出方によって、術後しばらくはお仕事に支障が生じる場合があります。

手術後は一時的に視力が低下します。通常、その後徐々に回復します。
視力回復に要する時間には、個人差があります。

費用

片眼15万円(税別) 両眼30万円(税別) ※健康保険対象外(私費治療)

手術費用、手術後3ヶ月までの診察費用・検査費用・お薬費用が上記に含まれます。

注意点

角膜クロスリンキングは、あくまで円錐角膜の進行を抑える治療です。
治療後に角膜形状や視力が改善するものではありません。
手術後の数日間は、目がゴロゴロする、しみる、涙が出る、痛むなどの症状があります。
ごく稀ですが、角膜の濁りや角膜内皮細胞に障害が起こることがあります。
また円錐角膜の進行が全例で完全に抑えられるわけではなく、治療を受けても進行するケースもあります。

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